ホイールナットには、いろいろな形状、サイズのナットがあります。
車種やホイールの形状にあったナットを選びただしく装着しましょう。
もくじ
ナットのサイズ表記と見方
まずはサイズの見方のご紹介です。
例)
M12×P1.5 ナット径21(HEX)
このようにサイズが表記されています。
M:ミリメートルネジ
12:ネジの直径
P:ネジ山ピッチ
1.5:ネジの山と山との距離
ナット径(ナットの頭部分)やピッチは自動車メーカーごとにサイズが異なります。
ナット径はHEX(読み:ヘックス 語源は「hexagonal」六角形という意味)と表記されることもあります。
ネジ径×ピッチさえ合っていればナット径がメーカー規定のサイズと違っていても取付自体は可能です。
規定外のネジ径×ピッチのナットを付けようとしても、途中で引っ掛かってしまい締め込む事ができません。
もし気付かずに工具などで無理やり締めつけてしまうとボルトのネジ山部分が削れボルトを破損しまいますので注意が必要です。
各メーカーナットサイズ表(純正ホイール用)
自動車メーカーごとに取付可能なナットのサイズは異なります。
間違ったナットを取り付けないように注意しましょう。
また、現在はOEMによる車種が増えてます。
例えば日産で販売されている車種でも実際の車体は三菱の車両がベースなっている場合があります。
その場合はもちろん三菱用のナットでないと合わないので注意が必要です。
M12×P1.5 ナット径21 | トヨタ・レクサス・三菱・マツダ |
M12×P1.5 ナット径19 | ホンダ |
M12×P1.25 ナット径21 | 日産 |
M12×P1.25 ナット径19 | スバル・スズキ |
ナットの種類
袋テーパーナット(スタンダード)
ホイールとの接点部分がテーパー状になってます。
専用ナットが必要な純正ホイールなどを除く(社外品)アルミホイールなどに多く用いられるナット形状です。
日本国内で流通しているナットやホイールのほとんどがテーパー角度60度です。
ただしごくまれに角度が異なるものもありますので注意が必要です。
袋テーパーナット(ショート)
上記のテーパーナットと同じく社外ホイールによく用いられるナットですが、ナットの全長が異なります。
コンパクト車や軽自動車に多く使用されるショートタイプの袋ナットです。
貫通ナット
袋ナットと同じく、ホイールとの接点部分はテーパー状になっています。
両側に穴が開いておりボルトがナットを貫通するタイプになります。
主にスチールホイールやセンターキャップ・ホイールキャップを装着されるタイプのホイールに使用されます。
トヨタ、レクサス、三菱、日産純正アルミホイール専用平面座ナット
トヨタやレクサス、三菱、日産の一部車両の純正アルミホイールに使用されているナットです。
ホイールとの接点部分が平面になっているのが特徴です。
「平座(ひらざ)」という呼ばれ方をすることもあります。
通常社外ホイールはテーパーナット対応となっていますが、一部のホイールにはこのトヨタ平面座ナットに対応しているホイールが発売されています。
平面座に対応しているホイールを使用する場合、新たにナットを用意する必要もありませんので、作業性が良く便利かつリーズナブルにご利用いただけるというメリットがあります。
ホンダ純正ホイール専用球面ナット
ホンダの純正アルミホイール・スチールホイール両方に使用されているナットでホイールとの接点部分が丸く球面状になっています。
もちろんホンダ車の純正ホイールはホイール側も球面になっていますので、テーパーナットを使うと適切に取付ができません。
緩みやすくなり最悪の場合走行中にナットが外れてしまう恐れもありますので要注意です。
ロック(盗難防止用)ナット
ロックナットとは、タイヤとホイールの盗難を防ぐ為に用いるナットです。
通常の六角ナットとは形状がことなり、取り外しがしずらくなっています。
国内で多く出回っているロックナットのタイプは、ナットの外側に溝を持つ「外溝タイプ」です
下の画像は外溝タイプのロックナットを外す為の専用アダプターとなります。
こちらはマックガードというメーカーロックナットアダプターの画像です。
外溝タイプと違いナット頂部に彫り込まれた花柄が特徴です。
コンピューターにより作図され管理されるこのパターンは、数多くの花柄のパターンを持ち専用キー無しに緩めることは困難です。
盗難に対するセキュリティはより強固になると言えます。
ただし、鍵を無くしてしまうと外すのに非常に苦労しますので車載工具と一緒に保管して頂くことをおすすめします。
ナットの形状まとめ
ナット形状の種類は球面座・テーパー座・平面座があり使用されるホイールにより異なります。
形状が合わないものを使用してしますとホイールがしっかり固定できず緩みやすくなり大変危険です。
使用するホイール形状(ナット固定部)とナット形状を確認し必ず適切な形状のものを利用しましょう。
番外編 外車用ボルト
欧州車などの外車は多くの場合ナットではなくボルト形状になっています。
例えば、メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、BMW、アルファロメオ、アウディ、シトロエン、フィアット、ジャガー、ルノー、ポルシェなどはボルトが使われています。
サイズの例
- M12×1.5 60度 ボルト径17
- M12×1.25 60度 ボルト径17
- M14×1.5 60度 ボルト径19
- M14×1.25 60度 ボルト径19
- M14×1.25 60度 ボルト径19
外車用ホイール固定ボルトにも国産車同様いろいろな形状があります。
自動車メーカー・車種・年式によりネジピッチやボルト径が変わることもありますので注意が必要です。
まとめ
ナット・ボルトは単なる「ナット・ボルト」ではなくホイール固定し車を走らせる為に必要な部品になります。
1トン以上もする車体を支えるタイヤを固定している重要な部品ですから、取り付けに間違いがないよう細心の注意を払わなければなりません。
ひとくちにボルト、ナットと言っても種類が多く車種に対してどれを取り付ければよいのか分かりづらいということもあるかもしれません。
信頼できるお店に相談するのが一番確実で安心・安全かと思います。
適切なナット・ボルトでホイールを固定し安全なドライブを楽しみましょう。
当店でもナットやボルトに関するご相談はもちろんのこと、ホイールやタイヤについても幅広くご相談を承っております。
どうぞお気軽に店頭スタッフにお声がけ下さいませ。
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