タイヤサイズの表記は数字やアルファベットなどが並んでいるため、読み方を知っていなければどのようなものなのかわかりづらいと思います。
今回は、そんなタイヤサイズ表記の見方をわかりやすくご説明します。
なお、相広タイヤ商会のYouTube チャンネル「 タイヤアカデミー Presented by AIHIRO 」でも「タイヤサイズの見方・読み方」の動画を公開していますので、動画で見たい!という方はこちらをチェックしてみてください。
もくじ
タイヤのサイズ表記はどこに書いてあるの?
サイドウォールは平面部分が多く横方向からも見やすいため、製造週やメーカー、ブランド、商品名などサイズ以外の表記もたくさんあります。
タイヤのサイズ表記は、写真のようにタイヤのサイドウォールに刻印されています。
まずはいくつかの表記例をご覧ください。
- 195/65R15 91H
- 285/30ZR20 95Y
- 225/40RF18 88Y
- 33×12.5R15 LT108Q C
このように、一言でサイズ表記と言っても、様々な形式となっています。
読み方としては、例えば一番上の195/65R15 91Hは「イチキュウゴ・ロクゴ・アール・ジュウゴ」のようになります。最後の「91H」部分は読みません。
ちなみに上3つの表記はISO規格の表示となり、一番下の表記は従来型の旧表記となります。
現在の乗用車用のタイヤのほとんどはISO規格で表記されています。
こうして並べてみると、数字や記号ばかりでどんなタイヤなのかがイメージし辛いと思います。
次項でそれぞれの表記を詳しく解説していきます。
乗用車用・トラック用それぞれのタイヤサイズ表記の見方
乗用車用タイヤ
先ほどご紹介した乗用車用のタイヤサイズ表記を分解すると、次のようになります。
- ①タイヤ幅(mm)
- ②扁平率(%)
- ③ラジアル表記
- ④タイヤの内径(インチ)
- ⑤ロードインデックス
- ⑥速度記号(スピードレンジ)
- ⑦速度カテゴリー(負荷能力)
- ⑧タイヤ外径(インチ)
- ⑨ランフラット表記
- ⑩ライトトラック規格
- ⑪ロードレンジ
トラック用のタイヤサイズ表記は以下の通りとなります。
トラック用タイヤ
タイヤサイズ表記の意味
タイヤサイズ表記の中には、ある数字と記号が結びついているものがあります。
ロードインデックスや速度記号などの表記は、決められた数値と紐付けられており、一覧表と照らし合わせなければその意味を理解することができません。
各表記の意味を順番に詳しく解説していきます。
①タイヤ幅(mm/インチ)
タイヤ幅はタイヤの断面幅となります。
サイドウォールにある文字や模様、リムガードなど、出っ張った部分は含まないため、純粋にタイヤが路面と接する部分と言えます。
多くの場合はISO規格のmm(ミリメートル)で示されますが、タイヤの種類によってはインチで示されることもあります。
例)
- 195・・・195mm(19.5cm)
- 11・・・11インチ(1インチ=25.4mmのため、11×25.4=279.4mm)
②扁平率(%)
扁平率は、タイヤ幅に対してサイド部分の高さの割合がどれくらいあるのかを表しています。
計算式はタイヤの高さ÷タイヤ幅×100で求められます。
数値が大きいと「厚めのタイヤ」、反対に小さいと「薄いタイヤ」と呼ばれます。
例)195/65・・・195mmn対してサイド部分の高さが65%(126.75mm)
③ラジアル表記
ラジアルタイヤ(RADIAL)であることを示しています。
現在は乗用車用タイヤのほとんどがラジアル構造となっていますので、さほど気にしなくても問題ありません。
④タイヤの内径(インチ)
タイヤの内径サイズです。
ホイールのリムの直径サイズでもあるため、ホイールの大きさを選ぶ基準にもなります。単位はインチとなります。
例)15・・・15インチ(1インチ=25.4mmのため15×25.4=381mm)
⑤ロードインデックス(負荷能力)
タイヤ1本あたりの負荷能力で、指定された空気圧でどれだけ耐えられるかを示します。
この値が純正タイヤより小さいタイヤは車検が通りませんので、インチアップなどを行う際はご注意ください。
例)91・・・1本あたりの負荷能力は615kg(4本で2,460kg)
⑥速度記号(スピードレンジ)
そのタイヤが規定の条件下で走行できる最高速度を示します。スピードレンジとも呼ばれています。
240km/h超の「ZR」だと⑦の速度カテゴリーとなります。また、300km/hを超える場合はZRにYが追加され、ロードインデックスと一緒に括弧で括られます。「例:245/40ZR19(94Y)」
例)H・・・最高速度210km/h
それぞれの速度表記が示す最高速度は、以下の通りとなります。
速度記号 | L | N | Q | R | S | T | H | V | W | Y | ZR | (Y) |
最高速度(km/h) | 120 | 140 | 160 | 170 | 180 | 190 | 210 | 240 | 270 | 300 | 240超 | 300超 |
⑦速度カテゴリー
速度カテゴリーを示します。
240km/h以上の速度記号がついているタイヤは「ZR」と表記されることがあります。
そのほかにも速度カテゴリーを示す記号として、「SR」(180km/h)や「HR」(210km/h)もあります。
⑧タイヤ外径(インチ)
タイヤの外径です。
4WD車のタイヤなどに多く採用されており、インチで示されます。
例)33・・・33インチ(1インチ=25.4mmのため33×25.4=838.2mm)
⑨ランフラット表記
「RF」と表記され、ランフラットタイヤであることを示します。
ランフラットタイヤはパンクして空気圧がゼロになっても一定速度以下で一定距離を走り続けられる構造のタイヤです。
スペアタイヤが積まれていない輸入車や、高級車で採用されることが多いタイヤです。
⑩ライトトラック規格
ライトトラック(LT)規格のタイヤであることを示します。
この規格は乗用車用のタイヤより空気圧が高く、負荷が大きくても耐えられるように設計されています。
⑪ロードレンジ
タイヤの強度を示します。
それぞれに対応するプライレーティングの数字に相当するように設定されています。
プライレーティングについては、次項で詳しくご紹介します。
例)C・・・6PR(プライレーディング)相当
ロードレンジ | プライレーティング |
C | 6 |
D | 8 |
E | 10 |
⑫プライレーディング(荷重指数)
荷重指数をあらわす数値で、貨物車での装着に義務付けられています。
「プライ」はタイヤを構成するカーカスコードの枚数を示し、「レーディング」は評価や相当といった意味があります。
乗用車用タイヤで採用されているロードインデックスの、より数値が大きいものと考えると良いかもしれません。
例)6PR・・・単輪だと450kg、複輪だと425kgを支えることができます。
※複輪とはトラックのリアタイヤなどで、片側に2本(ダブルで)装着する状態をいいます。
このほかにも、8PRや10PR、12PR、14PR、16PRなどがあります。
同じサイズでもロードインデックス(負荷指数)が高いタイヤがあるのはなぜ?
まれに同じサイズのタイヤでもロードインデックスが異なるものがありますが、これは「エクストラロード(XL)/レインフォースド(RFD)規格」と呼ばれているタイヤです。
※XL規格とRFD規格は同じ意味合いとなります。
XL/RFD規格のタイヤは従来のスタンダード(STD)規格のタイヤよりも内部構造が強化されており、ロードインデックスが高めに設定されています。
XL/RFD規格のタイヤはインチアップした際や輸入車などに装着するタイヤとして使用されることが多くなっています。
※XL/RFD規格のタイヤを装着する時は、空気圧を高めに設定する必要があります。
もしXL/RFD規格かどうか見分けたい場合は、サイドウォールに以下の表記があるかどうかを確認しましょう。
- XL規格・・・EXTRA LOAD
- RFD規格・・・REINFORCED
まとめ:サイズの見方、読み方は一度覚えてしまえば簡単
タイヤのサイズ表記は様々な種類があるため、一度に全ての表記方法を見ると、難しいと感じるかもしれません。
しかしタイヤの表記の順番や数字のパターンもある程度決まっていますので、一度決まりを覚えてしまえば簡単です。
また、乗用車に乗っている方であれば、基本的に一番初めにご紹介したサイズ表記のみ確認しておけば問題ありません。
もしタイヤに刻まれている表記のことでわからないことがあれば、タイヤを販売しているプロに直接聞いてしまうことをおすすめします。
もちろん当店にお問い合わせいただくのも大歓迎です。
タイヤ交換に熟知しているスタッフが懇切丁寧にお答えさせていただきます。
正しいサイズの見方を覚えて、自分の車に合ったタイヤを選びましょう!
〜埼玉県川越市最大級のタイヤ専門店〜
株式会社相広タイヤ商会
タイヤガーデン川越
- 営業時間:平日・土曜日 8:30~18:00
- TEL:049-245-2222
- 所在地:〒350-1124 埼玉県川越市新宿町5-16-17