ここ数年、ミニバンの販売台数が伸びています。
ファミリーなどの大人数で出かけたり、レジャーに使うにはとても便利ですよね。
ノア、ヴォクシー、エスクァイア、アルファード、ベルファイア、ステップワゴン、オデッセイ、セレナ、エルグランドなど多くの人気車種が発売されています。
そのミニバンですが、タイヤは車に合わせて選んでいますでしょうか。
車はそれぞれ個性があります。
当然その個性にあったタイヤ選びというのはとても重要です。
最近ではタイヤにも車種別専用設計のものが増えてきています。
特にミニバン専用のタイヤというのはここ数年、各メーカーが力を入れて開発している商品であると言ってよいでしょう。
もくじ
今回はそんなミニバン向けのタイヤの比較をしてみます
比較するタイヤは以下です
ブリヂストン
Playz PX-RV プレイズ ピーエックスアールブイ
ヨコハマタイヤ
BluEarth RV-02 ブルーアース アールブイゼロツー
トーヨータイヤ
TRANPATH mpZ トランパス エムピーゼット
ダンロップ
ENASAVE RV504 エナセーブアールブイゴーマルヨン
まずおさえておきたいのは、ミニバンの特徴がどのようなものかということ
ミニバンはセダンやコンパクトカーと比べ、大きくて車高が高い車です。
そのため、下記のような特徴があります。
- 車の重心が高いためカーブの際にふらつきやすい
- 横に大きく振れるためタイヤの外側が減りやすい(偏摩耗)
- 車重があるため、制動(ブレーキ)時に気を遣う
- 人数が多く乗るため、走行音が静かな方が車内で会話しやすい
- 燃費がわるくなりがち
これらを念頭におくと、より自分の好みにあったタイヤを選択できるはずです。
ではそれぞれどのような特徴があるか見てみましょう
ブリヂストン
Playz PX-RV プレイズ ピーエックスアールブイ
ブリヂストンが新しいコンセプトとして「疲れにくい、という安全性能」を掲げて発売したタイヤです。
コーナリング時やレーンチェンジ時に発生するミニバン特有のふらつきを抑制し快適な操縦安定性を実現しています。
乗車人数が多いときでもドライバーが疲れにくく、長時間の運転も安心というセールスポイントは他のタイヤにはみられず特徴的な商品と言えます。
低燃費ラベリング制度の評価としては
転がり抵抗係数はA
ウェットグリップはb
となっています。
なお、発売サイズは35サイズです。サイズの設定が多く選択肢が広いのはうれしい点ですね。
家族や友人と複数人でロングドライブをする方には有力な候補になるのではないでしょうか。
ブリヂストンではこの他にも静粛性に特化したミニバン専用タイヤであえるREGNO GRVⅡ(レグノ ジーアールブイ ツー)や摩耗が遅くライフが長いECOPIA NH100 RV(エコピア エヌエイチヒャク アールブイ)も用意されています。
車内の静かさやライフ性能を第一に考えるのであれば選択肢のひとつとなるでしょう。
ヨコハマタイヤ
BluEarth RV-02 ブルーアース アールブイゼロツー
ヨコハマタイヤの低燃費タイヤシリーズである「BluEarth(ブルーアース)」シリーズのタイヤです。
こちらも低燃費ラベリング制度で低燃費タイヤとして認められています。
キャッチフレーズは「あなたのミニバンに最高のウェットグレード「a」を。」
このキャッチフレーズ通り低燃費ラベリング制度の評価ではウェットグリップはaを得ています。
また、転がり抵抗係数はAとなっています。
このウェットグレードの点では他のタイヤを一歩リードする形となっています。
この商品が特徴的な点は、同時に静粛性にも言及しているところでしょう。
運転席だけではなく、三列目での会話も快適であるとメーカーカタログにも明記されています。
また、その他に偏摩耗を抑制するトレッドパターンも採用しています。
コンパクトカーや軽自動車用として発売されている「BluEarth RV-02ck」を含めるとサイズは38サイズ。
幅広い車種に装着可能です。
トーヨータイヤ
TRANPATH mpZ トランパス エムピーゼット
業界の先駆けとして1995年にミニバン専用タイヤを発売して以来、6代目となるのがこのトランパスmpZ。
広告のイメージなどを見ると「ファミリー向け」「家族で安心」といった点をより打ち出しています。
低燃費ラベリング制度の評価としては
31サイズが
転がり抵抗係数はA
ウェットグリップはb
11サイズは
転がり抵抗係数はA
ウェットグリップはc
となっています。
ミニバン独特のふらつきを抑える設計や、摩耗を抑える技術も使われています。
商品としては多少インパクトに欠ける面もありますが、トーヨータイヤはミニバン専用タイヤを長年培ってきたノウハウをふんだんに活かして開発しています。
その安心感も購入時には検討材料のひとつになるでしょう。
また、このトランパスシリーズにはmpZだけでなく、軽自動車の車高が高い車向けであるTRANPATH LuK(トランパス エルユーケー)やラグジュアリーミニバン向けであるTRANPATH LuⅡといった細分化されたラインナップがあります。
自分の車に合わせて選択肢が多いのも良い点ですね。
ダンロップ
エナセーブ RV504 エナセーブアールブイゴーマルヨン
ダンロップの低燃費タイヤであるエナセーブシリーズのミニバン専用タイヤ。
前モデルのRV503に比べて燃費性能がより向上しているというのが最大のウリです。
今回比較のタイヤの中では唯一、低燃費ラベリング制度で転がり抵抗性能の評価がAAを獲得しています。
39サイズ
転がり抵抗係数はAA
ウェットグリップはb
7サイズ
転がり抵抗係数はAA
ウェットグリップはc
発売サイズが多いのも強みの一つと言えます。
また、他社同様に耐摩耗性性能やふらつきを抑制する性能が高くなるよう開発されています。
比較表
商品名 | Playz PX-RV | BluEarth RV-02 | TRANPATH mpZ | ENASAVE RV504 |
---|---|---|---|---|
メーカー | ブリヂストン | ヨコハマタイヤ | トーヨータイヤ | ダンロップ |
転がり抵抗係数 | A | A | A | AA |
ウェットグリップ性能 | b | a | b or c ※サイズによる | b or c ※サイズによる |
特徴 | ロングドライブでも 疲れにくい | 雨に強い 静粛性追求 | 業界の先駆け ミニバン専用6代目 | 燃費性能 |
発売日 | 2016年2月 | 2015年2月 | 2014年2月 | 2015年2月 |
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まとめ
一口にミニバン専用タイヤといっても各メーカーでそのコンセプトや強みは異なります。
何を重視して購入するかを決めると選びやすくなりますね。
今回の比較では
- ウェット制動の性能やトータルの性能バランスではヨコハマタイヤRV-02
- 転がり抵抗における低燃費性能ではダンロップRV504
- 社内空間の静粛性ではブリヂストンのGRVⅡかヨコハマタイヤのRV-02
- 長年培われたノウハウを評価するのであればトーヨータイヤ mpZ
- 長時間複数人乗車でドライブするなら疲れにくいPX-RV
といったところでしょうか。
乗り心地や静粛性など、カタログだけではわからないより詳しい商品の特徴は店頭スタッフにお尋ねください。
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