タイヤのインチアップ、かっこよくて良いですよね。
自分の車をドレスアップするにはとても手が出しやすいカスタムだと思います。
そのインチアップですが、単に見た目が良くなるだけではないんです!
今回はタイヤのインチアップをするとどうなるのか、そのメリット・デメリットをわかりやすくお伝えします。
もくじ
まずは簡単にインチアップのメリットデメリットをご紹介
インチアップのメリット
- 見た目がかっこよくなる
- 運動性能が高くなる
- グリップ性能が高くなる
- コーナリング性能が高くなる
インチアップのデメリット
- 乗り心地が悪くなる
- 燃費が下がる
- 走行音が大きくなる
- 重量が重くなる
- ハンドルが重くなる
メリット・デメリットをそれぞれ詳しく解説します
見た目がかっこよくなる
これは一目瞭然です。このメリットを求めてインチアップする人が一番多いのではないでしょうか。
車を横から見るとホイールは大きく見え、タイヤの黒い部分の面積が減るのでかっこよく見えますよね。
アルミホイールは本当に様々な種類が売っているので自分の気に入ったデザインをつけられるというのも魅力です。
自分の車に簡単に個性を出すことができるというのはいいですね。
運動性能が高くなる
意外にも運動性能は高くなります。
多くのスポーツタイプの車が純正でも最初から大口径のホイールを装着している理由はこのメリットを享受するためでもあります。
タイヤのインチが上がるとタイヤの横の部分(サイドウォール)はより扁平になり横から見て薄くなります。
この横の部分は車体の重さを支えている部分で、これが薄くなるとタイヤの「たわみ」が少なくなるため操作する際の安定度が上がります。
ハンドルからのレスポンスがよくなると言ってもいいでしょう。
また、中高速域ではハンドルがぶれにくく操縦安定性が向上します。
グリップ性能が高くなる
ほとんどの場合、タイヤをインチアップするとタイヤの幅も大きくなります。
地面に接地する面積が大きくなるため抵抗が増えてカーブ時や制動時のグリップもよくなります。
コーナリング性能が高くなる
運動性能で触れたとおり、インチアップするとタイヤは扁平に(薄く)なります。
するとコーナリング時のタイヤの「よれ」も少なくなるのでハンドリングに対する反応もよくなります。
イメージとしては「グググググ」と曲がる車が「ギュギュッ」と曲がるようになるといったところでしょうか。
ちょっとハンドルを回すと気持ちよくタイヤが反応してくれるような感じです。
裏を返せばその分ハンドリングに対してシビアになると言っていいかもしれません。
インチアップのデメリット
乗り心地が悪くなる
タイヤが薄くなりたわみが少なくなるのでタイヤ自体のクッションとしての役割が弱くなります。
すると、ちょっとした段差を乗り越える際や小石を踏んだ時、デコボコ道を走行した時などに路面の影響を座席でモロに感じることになります。
その点乗り心地の面では不利になるのはデメリットといえるでしょう。
燃費が下がる
タイヤが太くなるので転がり抵抗が増えてしまいます。
転がりにくいタイヤを履いていると当然燃費は悪くなります。
大体5%くらいから多くて30%くらい悪くなったなんて話も聞いたことがあります。
走行音が大きくなる
接地面が増えると道路から拾う音も多くなり走行音が大きくなります。
車内の静粛性が下がるので快適さはやはり低減してしまいますね。
重量が重くなる
基本的にホイールを大きくしてタイヤを太くすると重量は重くなります。
よく車のサスペンションの下の重量を「バネ下重量」なんて言い方をしますが、ここが増えると燃費やハンドリングなどの面で車に悪い影響を及ぼします。
アルミホイールにはとても軽い作りになっているものも出てはいますが、タイヤの重量も増えてしまうのでインチアップをして更に軽量化をするというのはとても難しいというのが実情です。
ハンドルが重くなる
タイヤが重くなり、接地面積も増えるためハンドルを回した時に重く感じるようになります。
街なかなどでハンドルをよく切る場合はわずらわしく感じるかもしれません。
インチアップの注意点
タイヤをインチアップする際に注意しなくてはならない点がいくつかあります。
これらについて詳しくはインチアップタイヤの選び方にて説明します。
- 外径は変わらないように
- 荷重が下がらないように
- 車体に干渉しないように
- 正しい空気圧で使用する
インチアップタイヤの選び方
例 : 純正タイヤサイズ195/65R15のタイヤを2インチアップしたい場合
まず現在装着しているタイヤ(純正サイズ)のタイヤの外径を調べます。
外径はタイヤメーカーのカタログに載っているものを確認するのが確実です。
純正サイズ195/65R15 外径 約637mm
↓
次に、希望するインチアップサイズのタイヤで外径がほぼ同じものを選びます。
これもやはり装着したいタイヤメーカーのカタログを参照しましょう。
同じサイズのタイヤでもメーカーやブランドが異なると若干外径が異なることがあります。
17インチで外径が近いものを探す
215/45R17 外径 約627mm
ここで注意点がひとつあります。
外径が大きく変わると車のスピードメーターに影響が出てしまいます。
実際の走行スピードとスピードメーターの表示にズレが出てしまうのです。
このズレが大きくなってしまうと整備不良で車検を通すことができなくなってしまうので注意が必要です。
↓
続いて荷重指数が同等以上かを調べます
195/65R15 荷重指数「91」 ※ヨコハマタイヤES31 ECOSの場合
215/45R17 荷重指数「91」 ※ヨコハマタイヤES31 ECOSの場合
荷重指数(ロードインデックス)が「91」で同等のため問題なく使えます。
もし17インチにインチアップした際の荷重指数が91より小さい場合はタイヤが車体を支える力が弱くなってしまうため使うことができません。
ここで注意が必要です。
ヨコハマタイヤのES31 ECOSだと215/45R17はエクストラロードタイヤになります。
このエクストラロードタイヤやレインフォースドタイヤと呼ばれるタイヤの場合は、充てんする空気圧に注意が必要です。
ここについては後ほど触れます。
↓
装着するタイヤが車体からはみ出ないかを確認します。
↓
同じく車体に干渉しないかを確認します。
ホイールが太くなると車体からはみ出たり、車体に干渉したりするので注意が必要です。
特に、装着時は問題がなくてもハンドルを切った際にタイヤの内側や外側が車体に触れてしまったりする場合があるので注意が必要です。
このあたりのマッチングは素人判断では正直難しいところです。
詳しくはタイヤやホイールを購入する販売店に相談すると間違いないでしょう。
インチアップ時のタイヤの空気圧について
先ほど触れたエクストラロード、レインフォースドタイヤの空気圧については注意しなくてはなりません。
通常より空気を多く入れなければならないのです。
タイヤが扁平になりタイヤに入る空気の量が減るとタイヤ自体が支えられる重量が減ってしまいます。
そのため通常のタイヤより充てんする空気を増やし空気圧を高めることで荷重重量を多くする必要があるのです。
それに耐えられるように作られているタイヤがエクストラロード、レインフォースドタイヤです。
なお、エクストラロード、レインフォースドタイヤは同じ意味と考えてOKです。
規格が日本のものかヨーロッパのものかという違いです。
この適正空気圧についても少々難しい話になってしまいますので
タイヤの販売店に聞くのが良いでしょう。
人をのせるて走る車ですので間違いがあっては大変危険です。
信頼できるショップに任せるのが安心ですね。
参考サイト:空気圧別負荷能力対応表
インチアップはメリットもデメリットも理解したうえで正しい選択を
いかがでしたでしょうか。
インチアップと一口にいっても様々なメリットデメリットがありましたね。
これらを理解せず安易にタイヤやホイールを変更すると思わぬトラブルにつながりかねません。
最近だと「インチアップしたら燃費が下がった」という話をあちらこちらで耳にします。
メリットとデメリットを理解し、正しい知識をつけたうえでタイヤのインチアップをしましょう。
タイヤガーデン川越 相広タイヤ商会でもお客様の車のインチアップについてご相談にのっています。
わからないことがあればお気軽にご来店、お問い合わせください。