国内でも徐々に認知が進んできた新興タイヤメーカーブランドのマキシス。
近年は一部のネットショップなどで見かけるようになってきましたが、まだまだ大手メーカーのように認知されていないブランドです。
マキシスのタイヤは、当店相広タイヤ商会 タイヤガーデン川越でも取扱い・販売を行っており、これまでさまざまな種類のタイヤを装着してきました。
そこで今回は、マキシスとはどのようなメーカーで、どのようなタイヤを販売しているのかについてご紹介していきます。
もくじ
マキシスは世界シェア10位のアジアンタイヤメーカー
マキシスは、正新ゴム(チェンシンゴム)のグローバルブランドです。
高品質でリーズナブルな価格のタイヤを展開しており、現在では世界約160ヵ国以上で販売されています。
また、正新ゴムは台湾に本拠地を置くタイヤメーカーで、世界シェア10位(2020年度末時点)の実績を誇ります。
アジアンタイヤの中では、ハンコック(韓国)や中策ゴム(中国)に次いで3番目となっています。
※世界のタイヤメーカー売上高については、下記の記事もご参考ください。
参考【2020年売上高】世界のタイヤメーカー別ランキング
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ランキングと売上高を見るだけでも、信頼のおけるタイヤブランドであることがわかるのではないでしょうか。
それではもう少し具体的に見ていきましょう。
マキシス(正新ゴム)について
正新ゴムは台湾のタイヤメーカーで、1967年に設立されました。
創業時は自転車やバイクなどの二輪車用タイヤメーカーとして立ち上げられました。
その後すぐに自動車用のタイヤの開発・製造にも手を広げ、現在はタイヤメーカーとして大きく成長しています。
もちろん台湾国内では最大規模のタイヤメーカー。さらに1970年代にはアメリカに進出し、一気にグローバルメーカーとしての認知が広がりました。
そして1992年に、プレミアムタイヤブランドとしてマキシス(MAXXIS)が立ち上げられました。
ちなみにマキシスという名前は、英語のMaximum(最大限・最大)から付けられています。
冒頭で「新興メーカー」と書きましたが、実際は設立から半世紀近く経つ長い歴史を持つ会社なのです。
日本では自転車やバイクなどの二輪向けタイヤとしても有名ですので、マキシスと聞くと自転車やバイクのタイヤを思い浮かべる人が多いと思います。
また、マキシスは日本でオフロード競技のMAXXIS OCJC Challenge Rock CrawlingやSpringRoad CUP、TRY-ANGLE MAXXIS CUPなどを主催・協賛しているため、マキシス=オフロードタイヤとイメージする人も多いかもしれません。
- 資本金・・・554億4千万円(2015年末)
- 売上・・・5,060億円(2015年実績)
- 出荷本数・・・2億3,166万本(2015年)
- 代表者・・・正新/MAXXISグループ会長(董事長)羅才人
- 社員・・・25,000人(2015年)
- 生産拠点・・・19拠点(台湾・中国・タイ・ベトナム・インドネシア・インド)
このように数字だけで見ても、相当大きな会社だということがわかりますね。
なお、日本国内では「株式会社MAXXIS INTERNATIONAL JAPAN」が総代理店として卸売を行っています。
マキシスは各国の自動車メーカーに新車装着されるタイヤ
アジアンタイヤの分類に入るマキシスですが、実際のタイヤの品質についてはどうでしょう。
ひと昔前までは「アジアンタイヤは日本やヨーロッパなどのトップメーカーと比べて品質が劣る」と言われていました。
しかしこれは過去の話。現在のアジアンタイヤはトップメーカーに引けを取らないほど品質が向上しています。
しかもマキシスはメーカーの高級ブランドとして展開されており、海外からも高い評価を得ています。
その根拠の一つが、自動車メーカーの新車装着タイヤとして採用されていることです。
新車装着タイヤは、新車を購入した時に最初から装着されているタイヤのことを言います。自動車メーカー自体の信頼性にも大きく関わるため、高い安全基準や走行性能の基準を満たしている必要があります。
日本車メーカーだと、日産のマーチやデイズ、三菱のekワゴン、それ以外にも、トヨタ、マツダ、ホンダに採用されています。
また、海外ではフォルクワーゲン、フォード、GMなど全世界約30のメーカーで新車タイヤとして採用されています。
このように沢山の自動車メーカーに採用されているため、いかにマキシスが信頼できるタイヤブランドであるかがわかります。
マキシスの代表的なタイヤラインナップ
現在マキシスでは、オン・オフ問わず様々なタイヤがラインナップされています。
その中でも代表的なタイヤは次の通りとなります。
それぞれの特徴を詳しくご紹介していきます。
MT772 RAZR MT
本格的なマッドテレーンタイヤです。
階段形状に配置された大きなブロックは、悪路でのトラクション性能はもちろん、ドレスアップパーツとしても活躍します。
サイドウォールにもブロックが配置されており、横からの見た目も非常にアグレッシブです。装着車両の足回り全体をボリュームアップできます。
また、ブロックの隙間にはカミソリ形状パターンを採用しており、泥や岩の侵入を防いでくれます。これにより、安定したトラクションを発揮します。
さらに専用の「HSR Filler」が使用されており、ブロックタイヤの弱点である耐摩耗性も向上。
タイヤ寿命も長いため、日常での利用や遠乗りも問題なくできます。
サイズ | 25サイズ |
特徴 | ・大きなブロックで迫力満点 ・タイヤ寿命も長い |
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MT-764 Bighorn
ウエット路面にも強いマッドテレーンタイヤです。
ブロック間の隙間が大きく縦溝が少ないオフロードタイヤがアスファルト路面を走ると、接地面が少なく排水性も悪くなるため、ウエット路面でのグリップが低下する傾向があります。
しかし、本製品に採用されている新開発の3Dトレッドブロックは、滑りやすい路面もしっかり掴む構造をしているため、ウエット路面でも安定して走れます。
もちろんオフロード性能も抜群。太くて深いトレッドブロックは、泥の中でも目詰まりを起こすことなくしっかりグリップします。
また、溝底部には石詰まりを除去する「ストーンエジェクタエレメンツ」も採用しており、砂利道などの荒れた路面でも問題なく進めます。
サイズ | 20サイズ |
特徴 | ・高いプロテクションで過酷な路面でも安心 ・ウエット路面でも安定したグリップ |
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MT-754 Buckshot Mudder
「Buckshot Mudder(泥を後ろに撃つ)」の通り、悪路での走破性に重きを置いて開発されたマッドテレーンタイヤです。
文字通り優れた泥はけ性能とグリップ性能を持ちます。
また、高強度タイヤ構造設計により、優れた対外傷性と耐久性も確保されています。
見た目もかなりアグレッシブで、本格的なオフロード車に装着すると、かなりワイルドな仕上がりになります。
また、さまざまな天候でもコントロール性を損なわないようにトラクション性能も確保されているのもポイントです。
サイズ | 26サイズ |
特徴 | ・優れた泥はけ性能 ・外傷にも強い |
M8060 Trepador
深いダート路面や岩場など、過酷な環境で優れた接地性とコントロール性能を実現するために開発された究極のオフロードタイヤです。
特徴的なブロックがショルダー部にまで広げられており、タイヤが嵌まり込んでしまうほどの悪路でもしっかり地面を掴んでくれます。
また、こちらはバイアスとラジアル両方のタイヤを選べます。バイアスタイヤの方がサイドのブロックが多く、より過酷な路面に対応しています。
ラジアルタイヤの方も本格的なマッドテレーンタイヤですが、こちらは静粛性も高く、街乗りが多い方にもおすすめです。
サイズ | 27サイズ |
特徴 | ・あらゆる悪路で抜群のハンドリング性能 ・静粛性能も高い |
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M8090 CreepyCrawler
岩場専用の本格的な四駆向けバイアスタイヤです。
ロッククローリング競技会でも利用されるほどの性能を誇り、マッドや雪の路面でも抜群の接地性とコントロール性能を持ちます。
見るからにゴツい印象を与えるブロックは、実地試験とコンピュータシミュレーションにより計算されて開発されたもの。
ハードな外見ですので、厳ついタイヤが好きな方が惚れ込み、このタイヤを選んだという方も沢山います。また、日本ではジムニーに装着している方も多いようです。
サイズ | 12サイズ |
特徴 | ・迫力満点のフォルム ・ロックやマッド路面で抜群のコントロール性能 |
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MA-1
走りの基本性能をバランス良く備え、ウエット性能と低燃費、ロングライフ化を追求したオールラウンドモデルです。
サイドウォールのホワイトリボンは、ファミリーカーからコンパクトカー、そしてクラシックカーなど、あらゆる車をレトロでクラシカルに演出。アメリカでも高い人気があります。
また、しっかりしたブロックが地面をガッチリ捉え、ドライ・ウエット両方の路面で力強くグリップします。
耐摩耗性・低燃費性能も優れているため、普段からお車を頻繁に利用する方も安心して選択できるタイヤです。
サイズ | 15サイズ |
特徴 | ・ホワイトリボンでドレスアップ効果大 ・ドライ/ウエット路面で優れたグリップ |
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HP5 Premita
優れた乗り心地を持つプレミアムコンフォートタイヤです。
タイヤの素材に採用されているフルシリカコンパウンドは、タイヤの発熱を抑え転がり抵抗を軽減。低燃費性能に大きく貢献しています。
また、中央に設けられた4本の溝が優れた排水性を発揮。雨の日の高速道路でも安心して走行できます。
ロードノイズを軽減するために、従来のパターンから大幅に見直されて開発しているのもポイントです。
優れた直進安定性と上質な乗り味が体感できるため、タイヤに快適さを求める方におすすめのタイヤです。
サイズ | 22サイズ |
特徴 | ・ウエット/ドライ路面で安定したグリップを発揮 ・高い静粛性と低燃費性能 |
日本最大級のクルマSNSサイト『みんカラ』でのレビュー
マキシスのタイヤを実際に装着した人からの評価も集めてみました。
・デカイ、でもそこに惚れた(MT-764 Bighorn)
みんカラ
・ロードノイズは気になるが見た目がカッコ良くなった(MT-754 BUCKSHOT)
・乗り心地良し!登坂も下りも止まれる(M8090 CreepyCrawler)
・ロードノイズはあるが、ウエット性能が最高(HP5 Premita)
・国産タイヤと変わらないくらい性能が良かった。燃費も良い(MA-1)
やはりオフロード車用のタイヤレビューが多く、本格的なオフロード車に乗っているユーザーに根強い人気があるようですね。特にジムニーにM8090 CreepyCrawlerを履かせている人が多い印象でした。
ブロックが大きいため、走行中のロードノイズが気になるとの声もありました。
オンロードタイヤについては、燃費が良く国産タイヤと変わらないと言う声が多く、コストパフォーマンスが高いタイヤであることがわかります。
Twitterのユーザーの評価・口コミ
Twitter上での口コミも見てみましょう。
まとめ
アジアタイヤの中では三本の指に入るマキシスは、多くの自動車メーカーで新車装着タイヤとして採用されており、信頼性の面では申し分ないと言えるでしょう。
ただ、日本国内ではまだまだ認知途中のブランドであるため、最寄りのタイヤショップの店頭で見かけることが少ないのが現状です。
しかし国内メーカーや海外の大手メーカーの商品に比べると価格面での優位性があるため、今後の国内マーケティングによっては、大きく認知度や販売数が躍進する可能性があります。
今回ご紹介したタイヤも含め、ぜひマキシスを検討してみてはいかがでしょうか。
※こちらでは当店のおすすめするマッドテレーンタイヤもご紹介しています。
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