車のトラブルで圧倒的に多いのがタイヤのパンク。タイヤメーカーのダンロップによると、ドライバーの4人に3人が「パンクの経験がある」と言われているほどです。
長年お車に乗っている方であれば、1度や2度はパンクのトラブルに見舞われたことがあるのではないでしょうか。
突然タイヤがパンクして立ち往生してしまうと、周りの車に迷惑をかけるだけでなく、予定に大きな影響を及ぼすこともあります。
パンクが起きた時は、レッカーや修理業者に連絡するのも1つ手段です。
しかし、電波が繋がらない山奥のドライブ中だったり、道路が渋滞して業者がすぐに対応できなかったりすることも少なくありません。
特に急ぎの用事がある時にタイヤがパンクすると、救助を待っていられないほど切羽詰まってしまうこともあります。
そこで活躍するのがタイヤパンク修理キットです。
タイヤパンク修理キットは新車購入時にスペアタイヤの代わりとして搭載されている応急処置用の修理キットで、多くの車にスペアタイヤの代わりとして新車装備されています。
今回は、そんなタイヤパンク修理キットについて、詳しくご紹介していきます。
もくじ
スペアタイヤの代わりとして普及したタイヤパンク修理キット
一昔前までは、タイヤがパンクすると、車のラゲッジスペース下やフロア下などに収めたスペアタイヤに交換するのが主流でした。
また、整備が行き届いていない路面が沢山あったため、今と比べてタイヤのパンクの頻度は高かったのです。
時代が進むにつれ道路の路面状況は改善。加えてタイヤ自体の耐久性も上がってきたため、パンクの頻度が徐々に減ってきました。
そこで各メーカーは、車内スペースの拡大や軽量化、省資源化のために、重たいスペアタイヤの搭載を廃止していくようになります。
しかし、どんなに路面状況が改善してもパンクのリスクが完全に無くなるわけではありません。
そこで万が一に備えてスペアタイヤの代わりに搭載されたのがタイヤパンク修理キットです。
パンク修理キットは2000年頃から普及が進み、現在は一部のSUVやオフロード向けのバンを除き、およそ90%以上の新車で採用されています。
タイヤパンク修理キットってどんなもの?
タイヤパンク修理キットは、タイヤに液状の修理剤を入れて内部から穴を防ぐ修理方法となります。
- バルブからタイヤ内部に修理剤が流れ込む
- 修理剤が穴を塞ぐ
- 空気の圧力と走行中の熱で修理剤を固める
液状の修理剤とコンプレッサーがセットになっていますので、パンクによって空気が抜けても、適正な空気圧に戻すことができます。
このような仕組みから、トレッド部分に釘が刺さる程度の軽度なパンクを迅速に対応できます。
一方で、サイドウォールの損傷や激しい摩耗によってベルトが擦り切れるパンクなど、重度のパンクには対応できません。
また、搭載しているタイヤパンク修理キットで対応できるのはタイヤ1本となります。
複数箇所が同時にパンクしたり、2本以上パンクした場合は、最寄りの修理業者に救援を依頼する必要があります。
タイヤパンク修理キットはあくまで応急処置として考えましょう
もしタイヤパンク修理キットで修理したまま長時間走り続けると、走行中の衝撃で穴を塞いでいる膜が剥がれ、そこから再び空気が抜けてくる可能性があります。
そのため、タイヤパンク修理キットは、あくまで最寄りのタイヤ販売店へ移動するための応急処置だと考えておきましょう。
タイヤパンク修理キットで修理した際に走れる速度と距離の目安は、
- 速度・・・時速80km/h
- 距離・・・80km(悪路など路面状況等によって前後する)
となります。※キットによって多少の違いがありますが、おおよそは上記の数値となります。
有効期限が切れると
タイヤパンク修理キットの有効期限は一般的に4〜6年と言われています。
有効期限を過ぎているものは、修理剤が劣化してクリーム状になり、内容量が減少します。
この状態だとタイヤ内部に十分な修理剤が行き渡らないため、穴を塞ぐことができません。
そのため、タイヤパンク修理キットに表示されている有効期限を目安に、新しいものと交換する必要があります。
大抵の修理キットは修理剤ボトルに貼ってあるラベルに有効期限が表示されていますので、1度確認しておくことをおすすめします。
タイヤパンク修理キットの選び方
タイヤパンク修理キットは、ネットやホームセンター、カー用品店などでも販売されています。
しかし様々なメーカーから販売されており、種類も豊富にありますので、どれを選んで良いかわからないという方も多いと思います。
また、ものによっては付属のコンプレッサーが弱くてタイヤに十分な空気を送れなかったり、可燃性ガスを使っているため修理後に低速走行しかできなかったりと、不便に感じるものもあります。
そのため、次の3つにポイントを絞って選びましょう。
- 使いやすさ
- 収納性
- 信頼性
パンクは予期せぬ時に起こり、状況によってはパニックに陥ることもあります。予定のスケジュールが遅れて大きく焦ることもあるかもしれません。そう考えると、なるべく使いやすいものを選ぶ必要があります。
また、タイヤパンク修理キットは常に車の中に携帯しておくため、できるだけ収納性に優れているものを選びましょう。
もちろん、万が一の時にしっかり機能してくれる信頼性の高いものを選ぶのも忘れないようにしましょう。
当店のおすすめはダンロップタイヤパンク修理キット「IMS」
先ほどご紹介したポイントを踏まえて考えてみると、当店ではダンロップから販売されているタイヤパンク修理キット「IMS」をおすすめいたします。
IMSは1996年に新車に初採用されて以来、現在も多くの新車に採用されている製品で、2022年5月より全国のダンロップ直営店やダンロップ製品取扱店舗などで一般ユーザー向けに販売が開始されました。もちろん当店でも取扱いしています。
ちなみに現在の新車の90%がタイヤパンク修理キットを搭載しており、その中でも60%の車がIMSと、新車搭載率のシェアは断トツでNO.1。言うまでも無く信頼性は抜群です。
また、本製品にわかりやすい取扱説明書が付属し、ダンロップの公式サイトでも動画で使い方を解説しているのもポイントです。
ざっと目を通しておけば、いざという時でもスムーズに使うことができます。
サイズは大・小の2種類が用意されており、必要最小限の収納スペースで済みます。
- 小(軽自動車・コンパクトカー用)・・・240×135×80mm
- 大(セダン・ミニバン・SUV用)・・・260×150×85mm
さらに、専用の収納バックに入っているため持ち運びも簡単。いざと言う時にすぐ取り出せます。
ちなみにIMSの有効期限は最短4年程と、一般的なタイヤパンク修理キットと同程度です。
ダンロップタイヤパンク修理キット「IMS」の使い方
IMSは環境に優しい天然ゴムの修理剤(特許技術)と、ゲージ付きのコンプレッサーで構成されています。
手動注入型と自動注入型の2種類がありますが、当店で取扱いをしているのは自動注入型となります。
自動注入型の使い方も詳しく解説していきます。
①IMSを準備する
まずはお車を安全な場所に停車させ、IMSを準備します。
修理剤ボトルをコンプレッサー本体、ホースを修理剤ボトルにそれぞれ接続します。
電源はアクセサリーソケットから取ります。
※電源プラグを挿す前にIMSの電源スイッチがOFFになっているか確認しておきましょう。
穴が広がって修理剤が出てきてしまう可能性がありますので、タイヤに刺さった釘などは抜かないでください。※IMSは直径4mmまでのパンクに対応しています。
②バルブにホースを繋いで修理剤と空気を入れる
タイヤのバルブにホースを繋いだら、エンジンを始動し、電源スイッチを入れます。
電源が入ると自動で空気が入ります。本体に付いているゲージを見ながら、指定の空気圧まで入れていきます。
指定の空気圧に達たら電源をOFFにします。
③10分間走行する
修理剤は押し付けられることで固まる性質を持ちますので、時速80km/h以下で、10分間(5km程)走行します。
タイヤが回転することで修理剤が全体に行き渡り、パンク穴を防いでくれます。
④再びIMSを接続して空気を入れる
再びバルブにIMSを接続し、コンプレッサーの電源をONにします。
数秒後に電源をOFFにし、この状態でゲージを確認します。
空気圧の低下が無ければ修理が成功。お近くのタイヤ販売店や修理工場に向かってください。
もし、空気圧が130kPa以下になっていると、パンク穴が十分に塞がっていない可能性が考えられます。その場合は、運転せずにレッカーを呼びましょう。
まとめ
タイヤパンク修理キットは、構造上大きなパンクには対応できませんが、スペアタイヤが無い車やレッカーを呼べない環境などで大いに活躍します。
また、車に積んでいるだけで安心感が得られるのも大きなメリットです。
そして後半にご紹介させていただいたダンロップのタイヤパンク修理キットは、もちろん当店相広タイヤ商会タイヤガーデン川越でも販売しております。
大手メーカーの住友ゴムが開発した製品ですので、高い信頼性はもちろん、使い方も非常にシンプル。緊急時に役立つことは間違いないでしょう。
既に搭載しているタイヤパンク修理キットが古くなっている方や、新しく導入したいと考えている方は、ぜひご検討ください!
また、本製品について気になることがございましたら、お気軽に当店までお問い合せください!
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